福岡県議会の質疑をめぐり、各会派から県に事前通知された質問案を、県職員が自民党県議団へ無断で渡していた問題が明らかになった。県は2026年7月29日にも調査結果の詳細を公表し、今後はこうした「横流し」や職員による質問作成を原則禁止する方針だ。
確認された「横流し」は約30件にのぼる。福岡県議会では年4回、定例会(本会議)が開かれ、県の施策について議員が知事や各部の幹部に質問する。その際、自民以外の会派の議員が作成し、県に事前通知した質問案について、職員が他会派側に無断で自民側へ内容を共有していたケースが複数確認された。
この扱いは、最大会派の自民に対してのみ行われていたとみられる。職員らは理由について、「上からの指示」「前任者からの引き継ぎ」「慣例」などと説明した。いつごろから始まったのかは明らかにならなかった。
問題は質問案の共有にとどまらない。本来は議員が作るべき質問の文案を、県職員が作っていた例も確認された。質問作成は主要会派だけでなく、少数会派でも確認されたという。県は、こうした行為について「議会活動の努力や独自性が阻害されるおそれがある」として、今後は横流しや質問作成を禁止する。
今回の調査は、県庁の互助会「部課長会」が議長らの政治資金パーティーに組織的に参加していた問題を受けたものでもある。服部誠太郎知事は、その背景に「議会への忖度(そんたく)があった」とし、県議会と県との関係を是正する一環として、職員への聞き取り調査を実施した。
服部知事は、調査について「最終的な取りまとめを行っている。29日に詳しく説明する」と述べた。自民以外の他会派の議員からは、「横流し」に対する批判の声が相次いでいる。
県議会での質問は、各会派や議員が独自に県政をただす重要な機会だ。県が公表する調査結果の詳細と、慣例化したとみられる運用をどこまで見直せるかが問われる。
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