ウクライナのゼレンスキー大統領は27日、ロシアが下院選後に30万~50万人規模の新たな動員を計画しているとの見方を示した。時期については10月初旬にも実行される可能性があるとし、プーチン大統領は軍事侵攻を継続する構えだと主張している。
ゼレンスキー氏は、英スカイニューズのインタビューの一部を27日にSNSへ投稿し、ロシア軍の補給路を断つなどしなければ、動員が「10月初めに実行に移す」恐れがあると危機感を示した。ロシア側は世論の反発を警戒し、動員について公にはしないとの見方も示している。
またゼレンスキー氏は、短期間で十分な軍事訓練を行うことは難しいとして、訓練不足の兵士が戦場へ送られ、多大な損失が出る可能性に言及した。ロシア軍では今年1~3月期の新規契約兵が前年同期比で2割減少したとされ、今年に入ってロシア側の死傷者が急増し、補充を上回る損失が出ているとの分析もある。
一方、プーチン氏は27日、ロシア軍人の定員を2万5000人増やす大統領令に署名した。これにより、定員は従来の151万人から153万5000人となる。増員の理由については、軍事施設の建設を担う部隊の創設に伴う措置だと説明されている。
ロシアが軍人の定員を増やすのは、2022年2月の侵攻開始以降で6回目となる。今年6月にも大統領令で150万2640人から151万人へ増員していた。今回の動きには、軍事インフラを整備し、長期化するウクライナ侵攻に耐える体制をつくる狙いがあるとみられる。
ロシア当局は動員計画を繰り返し否定している。仮に新たな動員に踏み切れば、2022年9月の予備役30万人を対象とした部分動員以来となる。ロシア下院選後の動きと、ウクライナ側が補給路遮断などでどこまで圧力を強めるかが焦点になる。
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