北海道石狩市は、市内に立地するデータセンター事業者や電力・通信インフラ事業者らと連携し、「石狩データセンターコンソーシアム(石狩DCC)」を設立すると発表した。発表は28日で、市内のデータセンターを地域の計算資源であり社会インフラでもあるものとして位置付ける。
石狩DCCは、データセンターが地域と一体となって地域経済を盛り上げ、相互に持続的な成長を目指すための枠組みとなる。市民や地元企業にデータセンターの社会的価値を実感してもらうことに加え、「これまでにないデータセンター集積地」としての石狩市の魅力を全国へ発信していく方針だ。
参加企業は、さくらインターネット株式会社、京セラコミュニケーションシステム株式会社(KCCS)、合同会社石狩再エネデータセンター第1号、株式会社Flower Communications、株式会社ブロードバンドタワー、東急不動産株式会社、NTT ME株式会社、石狩地域エネルギー合同会社(石狩RE)、株式会社リエネ、NTT東日本株式会社、北海道総合通信網株式会社(HOTnet)が予定されている。顧問には、東京大学大学院情報理工学系研究科教授の江﨑浩氏が就く。
背景にあるのは、石狩湾新港地域が持つ産業拠点としての強みだ。同地域には、再生可能エネルギー電源の集積、データセンター立地に不可欠な低い災害リスク、札幌圏に立地することによる高い人材供給能力というポテンシャルがある。石狩市はこれまで、REゾーン(再エネ100%供給エリア)の設定とデータセンター誘致、地域再エネを供給する石狩REの設立、一般海域における洋上風力発電プロジェクトの推進といった施策を進めてきた。
今後は、石狩市を関東・関西に次ぐデータセンターの国内拠点とし、国内外から選ばれる産業集積地へ飛躍させる狙いがある。そのために関係事業者が結束し、共同で課題解決や価値向上に取り組むプラットフォームとして、石狩DCCを立ち上げる。
活動の柱の一つは、共同インフラ基盤の強化・確立だ。電力インフラや通信インフラなど、データセンター運営に必要な基盤について、共同で強化・確立に向けた検討を進める。あわせて、GX戦略地域や特区制度の活用、補助金などの制度設計について、国や北海道への提言も行う。
市内に立地するデータセンターの価値向上も重要なテーマとなる。データセンター事業に関する課題を共有し、共同インフラの利用や共同運用を通じて、競争力の高いデータセンターサービスの確立を目指す。地域再エネ電源の利用なども進め、石狩市内のデータセンターの価値を高めていく。
石狩市との連携では、データセンター事業者が協力し、大規模災害時に迅速かつ実効性のある防災体制を構築する。地域に根差す社会インフラとして、平時の産業振興だけでなく、災害時の対応力向上にも関わる形だ。
人材面では、データセンター事業などに必要な技術者の育成や、データセンター間での人材交流、雇用の創出を推進する。さらに、市民や地元企業の理解を深め、地域経済の基盤確立に寄与することも掲げる。
石狩DCCは、こうした3つの事業を柱に活動を展開していく。雇用機会の創出、防災力の向上、再生可能エネルギーの地産地消を進めながら、持続可能な地域づくりへの貢献を目指す。
このニュースについて話し合おう!
※批判的な言葉や誹謗中傷はお控えください。
読み込み中...
コメントを投稿する