差し戻し審の初公判と被告の対応

2026年10月5日、富山地裁で島津慧大被告に対する差し戻し裁判員裁判の初公判が開かれました。島津被告は2018年6月、富山市の交番で警察官を刺殺し拳銃を奪ったうえ、近くの小学校の警備員を射殺した罪に問われています。冒頭の人定質問や罪状認否において、島津被告は一貫して黙秘を貫きました。

一審では殺人と窃盗の罪が適用され無期懲役となりましたが、名古屋高裁は強盗殺人罪の成立を前提に審理すべきとして差し戻しました。今回の差し戻し審では、強盗殺人罪の成否や責任能力の程度が争点となります。検察側は精神障害の影響は限定的だと主張し、判決は12月8日に言い渡される予定です。

弁護側の主張と今後の審理

弁護側は罪状認否において、強盗殺人罪の成立を否定し、殺人罪と窃盗罪を適用すべきだと改めて主張しました。また、被告が自閉症スペクトラム障害の影響により襲撃以外の選択肢が困難だったとして、心神耗弱状態にあったと訴えています。弁護側は差し戻しを不服として上告していましたが、最高裁により棄却されています。

検察側は冒頭陳述で、被告が社会への不満から自暴自棄になり、拳銃を奪い警察官を殺害することを計画したと指摘しました。今後は強盗殺人罪の成否や量刑判断が焦点となります。11月16日に結審し、12月8日に判決が言い渡される見通しです。被告は捜査段階の途中から一貫して黙秘を続けています。