大量の戦力外通告と育成契約への移行
巨人は今オフ、支配下・育成契約選手を合わせて12球団最多の22人が戦力外通告や自由契約通知を受けました。ただし、戦力外通告が直ちに退団を意味するわけではなく、浅野翔吾ら計7選手には育成契約が打診される見込みです。浅野は2022年ドラフト1位で入団し、今年8月に右膝内側半月板縫合術を受けて現在もリハビリ中であり、球団はこうした故障者の治療環境を整える目的で育成契約を活用する方針です。
他球団でも同様の動きが見られ、オリックスは曽谷龍平や頓宮裕真ら、今年手術を受けてリハビリ中の選手に対して育成契約を打診するとしています。他球団のコーチは、支配下契約のままだとチームの力になれない焦りが生じるため、育成契約を結んで治療に専念させる球団の判断には理解を示しています。選手にとっても実績を考慮した年俸が保証されるケースが多く、治療に専念できる環境はありがたいとの見方もあります。
FA人的補償対策という疑念の背景
一方で、育成契約の活用にはFA人的補償対策としての疑念も生じています。他球団からFA権を行使した選手を獲得した場合、人的補償としてプロテクト外の選手が選ばれる可能性がありますが、育成契約の選手は人的補償の対象外となります。過去の2020年オフにも、巨人がFA選手獲得前に若手選手を支配下から育成契約へ移行させた際、人的補償の隠れみのにしたのではないかという見方が浮上した経緯があります。
今回の大量の支配下外しについても、同様の対策ではないかという指摘がなされています。育成制度は本来、若手選手の育成を目的としたものですが、故障者のリハビリや人的補償対策として利用される現状には、制度の趣旨にそぐわないとの声も上がっています。球団側がどのような意図で今回の契約変更を進めているのか、その動向には今後も球界内外から注目が集まることになりそうです。
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